そこで3時間みっちり過ごしたあとは
少し山のほうに走って定山渓温泉に行ってみた。
本当は女の修行として
はしご湯をする予定だったが、
とにかく、寒い。
寒すぎる。
そこであきらめて
定山渓を散歩していると、
すてきな
ねこがいっぱい。
可愛がられているのか、
まるまる太っているし、
誰も追ったりする人はいなかった。
温泉の配管のそばで、ぴくりとも動かず、
ひねもすまったり。
ねこも、寒いのだろうか。
じっと見ていると、
1匹のさば柄のねこが、
私の足下によってきて、
足にすりすりすりすり。
「にゃー」と小さく鳴きながら、
ちらちらこっちを見て、
どこかに案内しようとする。
ちょっとついていくと、
ホテルの、ボイラー室におりる地下階段。
おそらく、ねこの隠れ家なのだろう。
もしや、あのねこは、私に
「へぃねこ好きのおねえちゃん、
よってかないかい」
とばかりに、小粋にさそってくれたのだろうか。
それとも
「よぅよぅ、
かにかま出せよぅ」
とかいう
ねこ式のかつあげだったのだろうか。
なぞは深まるばかりだが、
そのうち、ねこ駅長の駅のように、
定山渓が北海道の
ねこ名所になる日も
そう遠くないような気がする。
寒い冬はこれから本番。
頑張れねこちゃん。がんばれ自分。
温泉は人にも動物にも、
だれにでも、平等にやさしく、あたたかい。
皆さんも寒いときは、ぜひとも、温泉へどうぞ。いろんなものが、なんなりとぬくもります。