昔「JITTERIN’JINN」とゆうバンドがあったよね。
私は「プレゼント」という歌が一番好き。
あなたが私にくれたもの~♪
言って
彼がくれたものを並べる歌。
キリンが逆立ちしたピアス
丸いレンズのサングラス
(※ジョンレノンみたいなやつ?)
オレンジ色のハイヒールなど
80年代を感じる激しくポップなものがいっぱい。
そして
夢にまでみた淡い夢
シャガールみたいな青い夜
あの日生まれた恋心
に至るまで、
男は、プレゼントしまくる。
しかし最後は
大好きだったけど~
彼女がいたなんて~♪
というひさんなことが発覚する。
嗚呼。
この曲を聞いた学生のとき、
これだけマメにプレゼントしてて
彼女までおるとは、
相当の極悪やと思ったよ。
極悪やからこそ、
それも手練手管だったのかもしれないけど。
でもあんな風に
おもしろいものを
プレゼントしてくれる男子っていいなぁって思った。
「女の子は誰でも持ってる」みたいなものよりも、
変わってても「相手のために選んだもの」みたいなセンスがいいなって思ったの。
どぞ
その後大学のとき
長くつきあったYくん。
えらいモテたのに欲のない男。
最近思い出したけど、
見事にへんな面白いものをたくさんくれた。
何故かあやしい人民帽とか。
何故か馬の生首っぽいピアスとか。
何故か阪神大震災の本(泣くで)とか。
ロシア語の教科書とか。
一番まっとうだったのが「靴みがきセット」だった。
でも、彼は
へんなものをくれるだけの人じゃなかった。
私は寂しがりやだけど
それを表に出すのが怖かった。
寂しいなんて言うと
重たく嫌われちゃうって思って
平気なふりをしてたんだ。
それを知っていたのだろう。
ちょっとの間会えないとき
「封筒おいとくから
書いてる日付にあけろ」
って言いのこしていった。
そこには日付を書いた封筒が
7通ぐらい。
1個1個、指定された日付にあけると
中にメモが入ってた。
「何月何日土曜日。おはよう。今日は競馬やで。
今日はなんとかステークス。俺の予想は~やで。」
「何月何日月曜日。バイト行ってるか。
俺はそろそろ帰って来ると思うよ。
おみやげ買って来るから待ってろ。」
あれは嬉しかったな。
うち、初めて人から大事にされて、
愛されてるって感じた。
あれから誰かに
けこーんしようとか
マンション買ったるとか
ありがたいことをいわれても、
あれ以上の愛情を感じたことがなかった。
ものではなく、いろんなものを与えてくれたんだよね。
プレゼントというのは、
物体の価値ではなく、
気持ちを形にして、
渡してくれる好意が嬉しいんだと思う。
だから私も、
恋愛に限らず、
人にプレゼントをあげるのが好きだ。
「ありがとう」
「大好きよ」
って気持ちを
何でもいいから形にするっていいよね。
愛情というのは与えた分だけ、
どこからかはわかんないけど必ずもどってくるっていう。
よくよく考えたらうちの場合、
前受金のように
すでに大量にもらってるのかもしれないね。
だから人にも
愛の出し惜しみはするまい。
たとえそれが、モテの秘技だとしても。
与えよ、されば求められん。あっ、なんか逆だ。